この記事の結論
結論:葉酸サプリを飲んで「合わない」と感じたら、量を増やしたり、がまんして続けたりせず、いったんやめて、医師・薬剤師・助産師に相談するのが基本です。国立健康・栄養研究所は、効果が実感できない場合は体に合っていない可能性が高いため、量を増やすのではなく摂取をやめるよう案内しています。原因は、葉酸そのものとは限らず、一緒に入っている鉄などの成分や、ほかのサプリとの重なり、飲み方のこともあります。この記事は、相談の前に整理するための手順です。医療的な診断や助言ではありません。
「葉酸サプリを飲み始めてから、胃がむかむかする気がする」「体調が変わった気がするけど、これって合わないのかな」。そんなふうに迷ったとき、何を確認して、誰に聞けばいいのかを、公的な資料をもとに整理しました。
サプリの選び方そのものは、別の記事にまとめています。→ 葉酸サプリの選び方|成分表示の見方と5つのチェックポイント
まず、やってはいけないこと
国立健康・栄養研究所の資料(「健康食品をお使いの方へ ~過剰摂取の危険性~」)では、サプリのような錠剤・カプセルは、満腹感がなく、一度にたくさんとれてしまうため、過剰摂取に特に注意が必要とされています。そのうえで、次のことが勧められています。
- パッケージに書かれた摂取方法や目安量を守る。
- 効果が実感できない場合は、体に合っていない可能性が高いため、量を増やすのではなく、摂取をやめる。
- 複数の健康食品を、同時に利用しない(同じ成分が入っていて、知らないうちに過剰摂取になったり、健康食品同士で相互作用を起こすことがあるため)。
見直しの順番

① いったん、量を増やさない・続けて様子を見ない
「そのうち慣れるかも」と続けたくなりますが、体調の変化があるときは、いったん飲むのを止めて様子を見ましょう。妊娠中は、体調が変わりやすい時期でもあるので、サプリが原因かどうかは、自分では判断できません。止めた状態で、医師・助産師に相談するのが安全です。
② 飲んだものと体調を、記録する

国立健康・栄養研究所は、健康食品の使用状況(何を、いつ、どのくらいとったか)と、そのときの体調を記録することを勧めています。相談のときに、「何を」「いつ」「どのくらい」を伝えられると、話が早くなります。製品のパッケージや、栄養成分表示の写真も撮っておきましょう。
③ ほかのサプリや食品と、重なっていないか確認する
マルチビタミン、鉄のサプリ、栄養ドリンク、強化食品など、思わぬところに同じ成分が入っています。飲んでいるものを全部並べて、重なりを確認しましょう。
④ 葉酸以外の成分も見る

国立健康・栄養研究所の葉酸のページで私が確認した範囲では、1日400μg前後の葉酸そのものによる胃腸症状についての記載は、見つかりませんでした(過剰摂取のリスクとして挙げられているのは、1日5mg以上での神経症状や、ビタミンB12欠乏の診断を難しくすることなどです)。一方、同じ製品に入っていることが多い鉄については、サプリメントや鉄分を強化した食品を過剰にとると、便秘、胃腸障害、鉄沈着、亜鉛の吸収阻害などが起こる可能性があると、国立健康・栄養研究所が説明しています。製品によっては、鉄のほか、カルシウム・ビタミン類など、多くの成分が入っています。「葉酸」だけでなく、成分表示の全体を見てください。
また、国立健康・栄養研究所は、妊娠中の安易なサプリメントの利用は控え、いつもの食事以外で摂取が勧められているのは葉酸だけだと説明しています。葉酸以外のサプリは、医師・薬剤師・管理栄養士に相談したうえで利用するよう案内しています。
⑤ 医師・薬剤師・助産師に相談する
薬を飲んでいる方は、健康食品との間で相互作用が起こる可能性があります。持病や服薬がある方、不妊治療中の方は、通院先に確認しましょう。製品のパッケージと、記録メモを持っていくと、スムーズです。
強い腹痛や嘔吐、発疹・かゆみ、息苦しさなどがあるときは、サプリの使用をやめて、すぐに医療機関に連絡してください(一般的な注意です)。
別のものに変えるときの考え方
- 「成分が多いほど安心」ではなく、必要な成分だけを、目安量どおりにが基本です。
- 国立健康・栄養研究所は、どうしても食事でとれないときは、医療従事者に相談して医薬品を処方してもらうか、単一成分のみを含んだサプリメントを選ぶことを案内しています。
- サプリの形ではなく、モノグルタミン酸型の葉酸が添加された食品(葉酸強化食品)を、食事で上手に利用する方法も紹介されています。
- どの形にしても、摂取量が把握できる・原材料がはっきりしている製品を選びます。
私の場合
私は、ベルタ葉酸サプリを妊活を始めたころから授乳期まで2年以上飲み続けました。ほかに、エレビットを妊活の初期に約2か月、マカナ葉酸サプリも試しました。どれが合うか・合わないかは、人によって違います。ここで書いたのは、公的な資料をもとにした見直しの手順で、私の体験にもとづく「この症状はこれが原因」という話ではありません。
私が通院していたとき、医師から「サプリで補給するのは良いこと」と言われました。それでも、体調が心配なときは、サプリを自己判断で続けず、通院先に確認するのがいちばん確実だと思います。
よくある質問
Q. 量を減らして飲めば、続けられますか?
自己判断で量を変えるのではなく、まず医師・薬剤師・助産師に相談してください。製品の目安量は、決められた量で設計されています。
Q. 別のブランドに変えれば、解決しますか?
解決するとは限りません。成分表示を比べて、葉酸の量と、鉄などほかの成分の違いを確認し、相談したうえで選びましょう。
Q. 葉酸が合わないときは、飲まなくても大丈夫ですか?
厚生労働省は、妊娠を計画している女性や妊娠初期の女性に、通常の食事以外の葉酸(400μg/日)をすすめています。ただし、体調に合わないときの対応は、人によって異なります。やめるか、別の形にするかは、必ず担当の医師・助産師に相談してください。
まとめ
- 合わないと感じたら、量を増やさず、いったんやめて相談する
- 記録(何を・いつ・どのくらい・体調)と、製品のパッケージを持っていく
- ほかのサプリと同時に使わない。葉酸以外の成分(鉄など)も確認する
- 葉酸以外のサプリは、医師・薬剤師・管理栄養士に相談してから
※この記事は医療的なアドバイスではありません。症状や原因の判断は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。
参考にした資料
- 健康食品をお使いの方へ ~過剰摂取の危険性~(国立健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報)
- 妊娠中のサプリメントの利用について(同)
- 鉄(同)
- 葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果(厚生労働省 e-ヘルスネット)


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